自然と人口の間を生きる
「作ってみたは良いものの、こんなことになるとは…」
憧れの庭つき一戸建ての購入を検討している方にとって、お庭をつくってからのその後について、不安に思う点は数多くあると思います。
そこで今回は、一般住宅の外部空間における課題について考えていきます。
問題点
庭を楽しむにあたって、問題となりそうな点を6つにまとめてみました。
・雑草との争い
・樹木の巨大化
・素材の耐久性
・虫や病気の発生
・外からの視線
・雨や風の影響
雑草との争い
美しい木や花を庭に植えれば多少なりとも裸地部が生まれます。
雑草の種は、風の背中や鳥のお腹の中をさすらいながら、そんな裸地部や芝生地へと住まいを定め根を張り、子孫の繁栄を目指します。
雑草を根絶やしにすることは非常に困難です。
樹木の巨大化
隣地との境に植栽した樹木が高木化し、隣地へ越境してしまい、細かな剪定が必要になります。また、高木化し、脚立で届かなくなると、木登りの必要性や、高枝切バサミを使用する必要性があります。このような目の行き届かない部分の剪定や、隣地との越境の問題により枝葉の伸びに制限のある条件下では、美しい樹形を維持することは困難となります。
また、管理が疎かになれば、枯れ枝などの除去も困難になり、台風などの台風が起こった際に、車や家に被害を及ぼす可能性もあります。
素材の耐久性
庭に使用される垣根や支柱は、丸太杭や竹材など自然素材の材料が多く用いられています。そのため、時間が経つにつれ老朽化し、使用した材料は腐食し、ボロボロになってしまいます。枕木や竹垣など、時間が経ち素材が変化していく姿は、見方によっては寂れていく美しさも感じます。ですが、耐久性が低いため、定期的な交換が必要となり、その都度、時間と費用がかかってしまいます。
虫や病気の発生
樹木には葉や花、樹皮を求めて虫が集まりやすく、また、樹種や生育条件によっては病気が発生しやすい状況になってしまう可能性があります。毛虫などは種類によっては触れただけでひどい痒みに襲われる可能性もあるため、定期的に消毒や殺虫剤の散布の必要性があります。
また、樹木以外にも木材の腐食部が虫や病気のの発生源となるため、定期的な注意観察が必要となります。
雨や風の影響
地球温暖化の影響により、ニュースでは数年に一度、と言われるゲリラ豪雨や大型台風を毎年聞くようになりました。このため、外部に設置した樹木やフェンスやカーポートが倒壊し、近隣の家屋や車に接触してしまう危険性があります。また、大雨の影響による土砂や砂利の流出が懸念されます。
解決方法 材料の選定
自然空間に人工素材を上手に取り入れることで、そとに関する問題を減らす事が可能ではないでしょうか。
・素材の選定
・樹種の選定
・プランターの選定
素材の選定
自然素材(木材や竹材)より人工素材(樹脂製など)の商品を選定、多用することにより、耐久性が向上し、病虫害が発生するリスクも軽減することができます。
木材のウッドデッキではなく、樹脂素材のウッドデッキへの変更、竹垣垣根を樹脂製のフェンスにする。枕木なども、コンクリート製やアルミ素材で作られた枕木風の材料もあります。このような人工素材の選定をすることにより耐久性が向上し、利用者が誤って腐ったウッドデッキを踏み抜いて怪我をしてしまうなどの怪我の危険も防ぐことが可能となります。また、素材の劣化や腐食が減ることにより病虫害の発生リスクを下げることができます。
芝生を人工芝に変えれば、芝刈りや除草、施肥など、芝生を管理する手間を省くことができます。
植栽が裸地になってしまっている部分を砂利敷きやマルチングを施すことににより、雑草が生えにくい空間を確保し、台風や大雨の際の土砂の流亡を防ぐことが可能となります。
樹種の選定
樹木を選ぶ際に大きくなりにくく、病虫害が発生しにくい樹木を選ぶことが、手間を楽にする上で非常に重要な点となります。
常緑樹ではソヨゴ、カラタネオガタマやフェイジョア、落葉樹ではアオダモやアメリカザイフリボク(ジューンベリー)などは比較的成長が遅いため、おすすめの樹種となります。こういった樹木の選定により、隣地への越境を防ぎ、管理する手間も楽になります。
- カラタネオガタマ
- フェイジョア
- アオダモ
- アメリカザイフリボク
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プランターの利用
また、大きくなりやすい樹木を使用したい場合も、プランターを活用することで、植物の成長をコントロールすることができ、巨大化する樹木に対して非常に効果的な管理手法となります。また、視線が気になる場所に対してプランターの樹木を配置することにより、配置の自由度が増し、外部からの視線を抑制することも可能となります。
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終わりに
今回はそとに関する5つの問題と解決策について考えてみました。
自然の空間を演出する庭に人工素材を上手に取り込むことで、手間や時間を削減し、安全に楽しむ事ができます。
これから庭づくりを楽しみたい方にとって少しでもお役に立てば嬉しいです。
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